銅建値更新2025年版

【銅相場解説】2025年7月31日｜戦後最大の暴落！銅先物市場が20％を超える下落により先行き警戒

2025.07.31

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2025.07.09

2025年7月9日【速報解説】トランプ氏が“銅に50％関税”発言！市場・リサイクル業界の行方は？

前回の2025/07/07の銅建値の記事はコチラ速報：トランプ氏、銅輸入に50％関税案を示唆 ...

銅相場が揺れた、2025年7月末

　2025年7月30日、銅先物市場に激震が走りました。

　アメリカのトランプ前大統領が打ち出した「銅関税強化」政策の一部修正報道をきっかけに、COMEX（米国先物市場）ではわずか1日で18〜20％の急落。

　これはちょうどFOMC前後深夜3時頃に、たった5分で1ヶ月分に相当するボラティリティ（値動き）が起こりました。

　私自身、金属相場をずっと見ていますが、これは明確に「記録級」の下げです。

　また数字だけ見れば、戦後最大級の単日下落といって差し支えないでしょう。

　LME銅価格の直近動向

　7月末〜8月のLME銅：3か月物価格は？

　LME（ロンドン金属取引所）では、7月中旬にかけて銅価格はトン当たり10,000ドル前後と最高値付近に突入。

　これから注目すべきは「3か月物」と「現物（Cash）」とのスプレッド＝バックワーデーションの拡大。

　LME在庫が2025年初から約80％減少しており、「欲しくても現物がない」状態が続いているのです。

　スプレッド＝バックワーデーションの拡大とは？

「現物価格＞将来の先物価格」という逆転状態、これを順ザヤ）といいます。

　理由は単純で、保管コスト・金利・リスクなどを反映して、将来価格が高くなるのが自然だからです。

　今回の急落の背景

　関税政策の変更と「除外」

　本来、銅に高関税が課されれば、米国内在庫を確保しようと価格は上がるはず。

　実際、発表直後は買いが殺到しました。

　ところが、最終的に対象となったのは「加工品（パイプ・ワイヤなど）」で、スクラップやカソードは除外。（これは予想通りでした）

　ここで市場が一気に反転、積み上がった買いポジションが一斉に損切り・手仕舞いされました。※先物を手じまいして現物を取りに行く可能性が高い

　為替・金利との連動

　ドル高＋金利高でリスク資産に逆風

　銅を含むコモディティは「ドル建て」で取引されます。

　つまり、ドル高が進行すると、実質的な価格負担が増えるため、買いが鈍ります。

　昨夜も米国の長期金利が上昇しており、これは銅価格にとっては強烈な逆風。

　さらに、リスクオフ（リスク資産からの資金引き上げ）により、資源・素材株も全般に売り圧力が強まりました。

　銅鉱山株への影響

　世界の大手も株価調整局面に

　今回の下落により、銅鉱山株は軒並み反応。

フリーポート・マクモラン（FCX）：▲12％（7月29日比）
南方銅業（Southern Copper）：▲9％
グレンコア：資源価格全体の軟化を受けて株価調整中

　とくにオペレーションコストが高い鉱山や、銅依存度の高い企業ほど下落率が大きいのが特徴です。

　短期筋の手仕舞いが加速し、株価は3月〜6月の上昇分をほぼ全戻しする形に。

　【見出し3】LME市場はどう動く？

　【見出し5】極端な現物不足、先物市場の不安定さ

　　LMEの在庫状況を改めて見ておきましょう。

LME指定倉庫の銅在庫は、7月末で6万トン台（前年の20％以下）
一部アジア指定倉庫では「入荷ゼロ・出荷多発」

　そのため、短期物（Tom/Next）で異常なスプレッドが発生し、LMEでも取引参加者が不安定な動きに。

　規制強化もあり、「正常な先物市場」としての機能に疑問を持つ声も出ています。

　今後の展望

　不透明感と慎重な見方が主流に

米国政策の先行き（再び関税が拡大されるのか？）
中国の不動産市場とインフラ投資の影響
銅鉱山の操業状況（南米のストや減産リスク）

　こうした不安材料が積み重なっており、当面は高ボラティリティが続くと見るべきでしょう。

　ただ、長期的には「脱炭素」「EV化」「AI市場拡大による電力・設備投資」で銅需要が確実に伸びる構造は変わっていません。

　むしろ、今回の下落で買い場が近づいていると見る方も多いのではないでしょうか？

まとめ｜銅相場、乱高下の先にあるもの

　短期的にはボラティリティ（価格変動）が高まり、不安定な相場が続くでしょう。しかし、こうした混乱の中にこそ、現物が強くなる可能性が高く、個人的には積極的に買い進めたい。

　銅相場は今、“混沌”の中で次のトレンドを探しているのかもしれません。

　私たちリサイクル業・金属業界の現場としても、価格だけに翻弄されず、在庫管理・販売タイミング・相場感覚のアップデートを怠らないことが重要です。

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銅相場が揺れた、2025年7月末

LME銅価格の直近動向

7月末〜8月のLME銅：3か月物価格は？

スプレッド＝バックワーデーションの拡大とは？

「現物価格 ＞ 将来の先物価格」という逆転状態、これを順ザヤ）といいます。

理由は単純で、保管コスト・金利・リスクなどを反映して、将来価格が高くなるのが自然だからです。

今回の急落の背景

関税政策の変更と「除外」

為替・金利との連動

ドル高＋金利高でリスク資産に逆風

銅鉱山株への影響

世界の大手も株価調整局面に

【見出し3】LME市場はどう動く？

【見出し5】極端な現物不足、先物市場の不安定さ

今後の展望

不透明感と慎重な見方が主流に

ただ、長期的には「脱炭素」「EV化」「AI市場拡大による電力・設備投資」で銅需要が確実に伸びる構造は変わっていません。

むしろ、今回の下落で買い場が近づいていると見る方も多いのではないでしょうか？

まとめ｜銅相場、乱高下の先にあるもの

短期的にはボラティリティ（価格変動）が高まり、不安定な相場が続くでしょう。しかし、こうした混乱の中にこそ、現物が強くなる可能性が高く、個人的には積極的に買い進めたい。

銅相場は今、“混沌”の中で次のトレンドを探しているのかもしれません。

私たちリサイクル業・金属業界の現場としても、価格だけに翻弄されず、在庫管理・販売タイミング・相場感覚のアップデートを怠らないことが重要です。

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