ケルメット合金とホワイトメタルの違いとは？
軸受材料の二大勢力
もしかして「特殊金属・レアメタル」の買取価格をお探しですか？
ケルメット合金とホワイトメタルの違い
1. ケルメット合金とは？
ケルメット合金は、銅をベースに鉛やスズを加えた中硬質の軸受材料です。
高速・高荷重の条件下で優れた耐摩耗性と疲労強度を発揮します。
▼ 主な成分
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銅（Cu）：母材
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鉛（Pb）：潤滑性と“なじみ”を持たせる
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スズ（Sn）、ニッケル（Ni）など（補助成分）
▼ 特徴
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ホワイトメタルより硬い
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耐摩耗性・耐疲労性に優れる
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「トリメタル構造」の中間層として使用される
▼ 用途例
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自動車・船舶エンジンのクランクシャフト軸受
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高速・高荷重を受ける摺動部品
2. ホワイトメタルとは？
ホワイトメタルは、スズや鉛を主成分とする、柔らかい軸受合金です。
低速や軽荷重の機械で、優れた“なじみ性”や“かじり防止効果”が評価されます。
▼ 主な成分
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スズ（Sn）または鉛（Pb）：主成分
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アンチモン（Sb）：硬さと強度を補強
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銅（Cu）：微量添加で強度調整
▼ 特徴
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非常に柔らかく、潤滑性が高い
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異物がかみ込んでも部品を傷つけにくい
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鋳造性が高く、成形が容易
▼ 用途例
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古いタイプの内燃機関軸受
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発電機やポンプの軸受メタル
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昔の旋盤や工作機械の摺動部品
ホワイトメタルスクラップについてはコチラ
ホワイトメタルは錫（スズ）に鉛、亜鉛、アルミニウム、アンチモンなど融点の低い金属を主成分とした軸受け合金です。光沢のある白が特徴的で、ホワ…
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3. リサイクル現場での違いと見分け方
▼ 見た目・質感
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ケルメット：赤茶色～黒味がかった銅色、やや重くて硬い
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ホワイトメタル：銀白色でやわらかく、爪でも傷がつくほど
▼ 成分分析
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XRF分析器があれば、銅の含有量で一目瞭然。
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ホワイトメタルはスズや鉛の割合が極端に高い。
▼ 注意点
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鉛を多く含むため、どちらも環境負荷の観点から分類管理が必要。
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トリメタル構造（ケルメット）では、スチールとの分離が再資源化のカギ。
ケルメット vs ホワイトメタルのまとめ：役割は似ていても、素材はまったく違う
現場でベアリングスクラップに出会ったら、その色、重さ、硬さをよく観察してみてください。
対象となる金属がケルメット合金なのか、ホワイトメタルなのか、素材がどんな場所でどんな役割を果たしていたのか。
それを知ることで、リサイクルの価値判断もグッと精度が上がります。
特殊金属・レアメタルは基本的に金属元素
発生が少なく一般的に見かけることの少ない特殊金属は、見た目での判別も難しいため、専門のスタッフによる検収が必要になります。最近では精度は低いですが、機械による金属の選別機（選別ガン）などもあるため、それを活用すればある程度判別が可能となっています。
※選別を行う選別ガンは様々な種類がありますが、一般的な物は精度が低いためお気を付けください。
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この記事について（著者情報）
金属リサイクルの専門家として金属スクラップを取り扱う神田氏と山崎氏が解説しています。
