スチール缶(鉄缶)とは?

 

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~見えない魅力と高リサイクル率を誇る金属容器~

 普段、私たちが何気なく使っている缶コーヒーや缶詰の容器。
 その中に、「スチール缶(鉄缶)」と呼ばれる鉄を素材にした金属容器があることをご存知でしょうか?
 スチール缶は、単なる入れ物ではなく、リサイクルの優等生とも言われるほど、資源循環に優れた素材として注目されています。
 今回はこの「スチール缶」の構造や特徴、そしてリサイクルの仕組みまで、金属リサイクルのプロの視点からわかりやすく解説していきます。

 

 

スチール缶(鉄缶)

 

 1. スチール缶とは?


 スチール缶(鉄缶)は、鋼(鉄)を主な素材とした金属製の缶で、一般的に以下のような製品に使われています。

  • 飲料缶(コーヒー、紅茶など)

  • 食品缶(缶詰、調味料など)

  • 工業用缶(接着剤、塗料など)

 アルミ缶と比べて磁性(磁石にくっつく性質)を持つのが大きな特徴で、リサイクル工程で磁力選別(マグネット選別)が可能になります。

 

 2. スチール缶の主な特徴


 スチール缶(鉄缶)の主な成分は鉄(Fe)99%、炭素・アルミ・マンガンなどで構成された飲料缶用の鋼板が使用されています。
 スチール缶が日本で初めて製造されたのは、1871年(明治4年)の長崎でイワシの缶詰と言われています。
 ブリキと呼ばれる金属は、元々オランダのBlikje(金属缶)から来たという説もございます。
  •   材質   :主にブリキ(スズメッキ鋼板)またはTFS(クロムメッキ鋼板)
  •   強度   :アルミ缶よりも強く、変形しにくい
  • 遮光性・密閉性:高く、保存性が求められる食品に適している
  •  表面加工  :メッキや印刷加工がしやすく、用途ごとのカスタマイズが可能
  • 分別しやすさ :磁性を利用して簡単にリサイクルラインで選別できる
 ※「ブリキ缶」と呼ばれることもありますが、これはスチール缶の中でもスズメッキされたものを指します。

 

 3. スチール缶の種類


 スチール缶には大きく分けて2種類の構造があります。

 ■ 2ピース缶(Two-piece)
  • 底と胴体が一体型+フタの2部品構成

  • 主に飲料缶に使用

 ■ 3ピース缶(Three-piece)
  • 胴体+底+フタの3部品構成

  • 主に食品缶や業務用缶に使用

 この構造の違いについては、別記事「スチール缶の仕組み(2ピースと3ピース)とは?」で詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。

 

 4. スチール缶のリサイクルの仕組み


 スチール缶は、回収された後、以下のような流れで再資源化されます。

  1. 回収・分別
     家庭ごみや事業系廃棄物からマグネットで鉄分を選別

  2. 圧縮・加工
     プレス機で圧縮され、素材ごとに分類・破砕される

  3. 溶解・再製鋼
     高炉や電炉で溶かされ、新たな鉄製品の原料に生まれ変わる

 鉄は何度でもリサイクル可能な素材です。
 スチール缶は「永久資源」とも呼ばれるほど、循環利用に優れています。

 

 5. スチール缶のリサイクル率は?


 日本におけるスチール缶のリサイクル率は90%前後と非常に高い水準を維持しています。

 これは、鉄が持つ磁性により分別効率が高いこと、また需要が常にある素材であることが背景にあります。

 

まとめ|スチール缶は“見えない資源の宝庫”

  • スチール缶は鉄を主成分とした強度と密閉性に優れた金属缶
  • 飲料や食品など幅広い用途に使われている
  • 磁力で選別でき、リサイクル性が非常に高い
  • 構造は「2ピース缶」「3ピース缶」に分かれる
  • 日本では90%以上の高いリサイクル率を誇る

 スチール缶は、私たちの生活の中で見過ごされがちな存在ですが、サステナブルな社会の主役級素材です。

 缶コーヒー1本から始まる、未来の鉄資源の循環を、ぜひ意識してみてください。

 

 

 

 

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  この記事について(著者情報)

 金属リサイクルの専門家として金属スクラップを取り扱う神田氏と山崎氏が解説しています。

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