ホットコイル(熱延広幅帯鋼)と冷延コイルとは?

 

 もしかして「鉄スクラップ」の買取価格をお探しですか?

 

 

 金属リサイクルや製鋼・板金業界に関わるとよく耳にする「ホットコイル」や「冷延コイル」。
 これらは鋼材の代表的な形態であり、鉄鋼流通・加工・リサイクルのすべてにおいて重要な素材です。
 この記事では、ホットコイル(熱延広幅帯鋼)と冷延コイルの違い、用途、リサイクルでの扱い方までを、金属リサイクルのプロの視点からわかりやすく解説します。

 

 

ホットコイル(熱延広幅帯鋼)と冷延コイル

 

 ホットコイル(熱延広幅帯鋼)とは?

 冷延コイルと比べて製造工程が単純で、通常の圧延機と仕上げ用圧延機を直線ラインに並べ、片道方向で一度だけ流します。

 板状に延ばされていき、数カ所の圧延機を通過させ、最終的に大きなトイレットペーパー状に巻き取られます。

 主な特徴
  • 加熱されたまま圧延するため、表面は酸化被膜(スケール)で粗く仕上がる

  • コストが比較的安く、強度と加工性のバランスが良い

  • 素材としての供給が多く、幅広い産業で使用される

 主な用途
  • 建築資材(H形鋼、角パイプの原料)

  • 自動車部品(フレーム、ブラケットなど)

  • 機械部品、鋼管原料など

 

 冷延コイルとは?

 冷間圧延加工は、ホットコイルを常温で圧延し、紙のように薄くすることが可能です。

 圧延工程がホットコイルと比べ多く、表面処理などを行う場合にも有効です。

 主な特徴
  • 表面が非常に滑らかで、精密な寸法制御が可能

  • 熱延品よりも加工硬化しており、強度が高い

  • 薄板製品が中心で、メッキ加工や塗装の下地にも最適

 主な用途
  • 家電製品(冷蔵庫・洗濯機など)

  • 自動車外装パネル

  • OA機器、家具などの薄板部品

 

 冷延コイルはメッキや塗装がされていることが多く、**メッキ鋼板屑(ジンコ屑)**として別扱いになる場合があります。

 

 注意点(スクラップ取扱時)

  1. 巻き状態に注意
     コイル状のままでは重量があり危険です。切断や解体が必要なケースも。

  2. メッキ・塗装の有無を確認
     冷延コイルは多くがメッキ鋼板であり、処理方法が異なるため注意。

  3. 油分・異物除去が推奨される
     加工工程で潤滑油が付着していることがあり、リサイクル工程で影響する場合があります。

 

 圧延コイルの用途


ホットコイル :産業用機械や建築部材など比較的広範囲の製品に使用されています。

 酸洗コイル :ホットコイルを酸洗したコイルで、産業機械や自動車製品などに使用されています。

スリットコイル:ホットコイルを用途に合わせて剪断加工(せんだんかこう)されたコイルで、鋼管素材などにも使用されています。

メッキコイル :ホットコイルに亜鉛メッキなど加工されたコイルです。耐食性や美観に優れており、産業機械・建築材料に使用されています。

 

ホットコイル(熱延広幅帯鋼)と冷延コイルのまとめ

 ホットコイル(熱延広幅帯鋼)と冷延コイルは、製鉄業界の基礎を支える鉄鋼製品であり、使用済み後もリサイクルによって新たな製品に生まれ変わる重要な資源です。
 それぞれの特性や処理方法を理解することで、スクラップの価値を最大限に引き出すことができ、資源循環にも大きく貢献できます。

 

 

 

 

 鉄スクラップ【検収の種類】


鉄くずの歴史と性質
ヘビー屑とは?
鉄スクラップの種類
 ≫新断スクラップ
 ≫HS(鉄スクラップ)
 ≫H1(鉄スクラップ)
 ≫H2(鉄スクラップ)
 ≫鉄のダライ粉(鋼ダライ)
 ≫Cプレス(スチール缶プレス)
 ≫ギロチン材A(鉄屑)
 ≫ギロチン材B(鉄屑)
 ≫ギロチン材C(鉄屑)
 ≫ガス切り材(鉄屑)
 ≫鋳物スクラップ(鉄屑)
 ≫級外スクラップ(鉄屑)
 ≫ドラム缶(鉄屑)
 ≫建築系スクラップ(鉄屑)
 ≫建設・解体系スクラップ(鉄屑)
 ≫雑品スクラップ
 ≫機械スクラップ
 ≫リフト系スクラップ
 ≫建設機械系スクラップ
 ≫農機具系スクラップ
 ≫工具スクラップ
 ≫一般金属スクラップ
 ≫金属ゴミ
 ≫シュレッダー屑(鉄屑)
 ≫敷鉄板(鉄屑)
 ≫敷鉄板(中古)
 ≫グレーチング(鉄屑)
 ≫錆びた鉄スクラップ(鉄屑)
 ≫鉄スクラップの処分でお困りの場合
 ≫チャンネル材スクラップ
 ≫パチンコ玉(鉄屑)
 ≫ビス屑、ネジ屑、ナット屑、ボルト屑、金属材料
 ≫ワイヤースクラップ(鉄屑)
 ≫自動車系スクラップ
 ≫メッキロール(スクラップ)
 ≫鉄筋屑(スクラップ)
 ≫番線スクラップ(鉄屑)
 ≫輸出系鉄スクラップ
 ≫スチール(鉄:Fe)
 ≫ホットコイル(熱延広幅帯鋼)と冷延コイル
滋賀県の金属スクラップ・リサイクル工場
 ≫一般の家庭から発生する金属スクラップ
 ≫建設系・建物解体から発生する金属スクラップ
 ≫自動車関係から発生する金属スクラップ
 ≫工場や製作所から発生する金属スクラップ
 ≫金属買取業者から発生する金属スクラップ
 ≫公共工事から発生する金属スクラップ

 

一般・個人・業者・法人のお持込みや出張買取、大歓迎!神田重量金属株式会社

 

 関連企業について

 

  この記事について(著者情報)

 金属リサイクルの専門家として金属スクラップを取り扱う神田氏と山崎氏が解説しています。

≫神田氏のTwitterリンク

≫山﨑氏のTwitterリンク