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銅スクラップの破砕(シュレッダー)加工と製品までの流れを解説
目次(この記事は3分で読めます)
1 | 銅スクラップや銅含有母材の入荷 |
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2 | 【一次加工】銅スクラップの手選別と目視検収 |
3 | 【二次加工】最新の破砕機にて細かく加工 |
4 | 【二次加工・選別】最新のAIや人力で選別作業 |
5 | 【二次加工・検査選別】人力にてサイズや不純物の確認作業 |
6 | 再利用され、新たな銅製品へ |
7 | 銅による製品(まとめ)|様々な製品として |
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9 | この記事の著者情報|専門家のプロフィール記載 |
1.銅スクラップや銅含有母材の入荷
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銅スクラップの破砕加工には、原料(母材)になる銅が含まれたスクラップの買受を行い、加工向けの規格に合わせて種類ごとに保管します。
通常の銅スクラップを破砕する場合もありますが、通常は銅とその他金属の混合状態で加工されるため、銅率によって選別や保管が異なります。
銅含有率80%以上
メッキされた銅スクラップや比較的容易に分離が可能な銅含有スクラップです。
銅の釜、銅コア、銅雑品など、銅スクラップが大半の母材です。
銅含有率60%以上
銅と不純物が多く含まれた銅含有スクラップは、銅以外の非鉄金属や鉄が含まれています。
主に銅雑品や半銅製品など、一般的な品位の母材です。
銅含有率50%以上
銅に多くの不純物が含まれており、加工に手間が必要な銅含有スクラップ(銅雑品)です。
電子雑品や銅雑品、ラジエターなど、銅以外の不純物が多く含まれます。
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2.【一次加工】銅スクラップの手選別と目視検収
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機械加工の前に、重機や人の手によって再選別保管と簡単な不純物除去を行います。
もっとも重要なこの作業が必要な理由は、主に2つあります。
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破砕機へ投入する量が減り、結果的に加工効率が上がります。また、手動で選別を行うことにより、除去された金属(不純物)も高品位で回収が可能です。
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この時に電池や危険物・密閉物の混入が無いか、再度確認を行うことにより、安全で効率的な加工生産が可能となります。
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3.【二次加工】最新の破砕機にて細かく加工
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機械へ投入された銅スクラップは、元の母材のサイズにもよりますが、米粒サイズから握りこぶしサイズに細かく粉砕され、同時に磁気選別を行って磁力で回収できる鉄(Fe)を取り除きます。
この時点では非鉄金属と不純物のみとなっており、メッシュラインでサイズごとに分けられて、それぞれの選別ラインへ流れます。
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【3センチ角未満】細かい銅スクラップが含まれたミックスメタル状態になります。
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【3センチ角以上】ある程度サイズの大きい銅スクラップのミックスメタル状態になります。
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4.【二次加工・選別】最新のAIや人力で選別作業
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サイズごとに分別された銅ミックスメタルは、機械にて銅以外の不純物を取り除きます。
主な選別を行う方法は下記の通りです。
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【磁力選別】磁力により、鉄などの容易に分離できる不純物を再度取り除きます。
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【振動選別】振動分離機を使用して、銅スクラップを異なる密度や粒度のフラクションに分離します。これにより、異なる材質を含むスクラップがより精密に仕分けられます。
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【風力選別】風力(エアー)で密度や形状の異なる素材を風力によって分離します。銅は比較的軽いため、風によって浮き上がり、他の重い素材から分離されます。
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【光学選別】最新のAiなどを活用して、光学センサーやカメラを使用した分類が可能です。銅スクラップを高精度に色や形状に基づいて選別することが可能です。※カラー選別とも言う
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【湿式選別】水槽にて素材ごとの比重分離を行い、同時に洗浄もおこない、残留している汚れや異物を取り除き、銅の表面を清浄にします。
湿式にて選別を行った後、基本的に乾燥工程を行い、最終選別のラインへ流れます。
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5.【二次加工・検査選別】人力にてサイズや不純物の確認作業
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銅スクラップを選別した後の最終検査は、品質確認と高純度の銅原料の確認を行う重要な工程です。
目視や簡易機械にて行う検査項目は主に4つです。
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【外観検査】この検査では、色や表面の異常、不純物の有無などが視覚的に確認されます。純度の高い銅は通常赤褐色をしており、異物や不純物がある場合はそれらが目視で確認されます。
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【寸法測定】銅スクラップのサイズを目視にて確認致します。これにより、スクラップの原料に合わせたサイズになり、需要先に対して安定した品位を提供します。
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【磁気検査】自薦処理を行った場合でも、磁性物質が混入している可能性があります。磁気検査は、銅スクラップに磁石をかざして磁性があるかどうかを確認します。
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【化学分析】定期的にサンプルを採取し、簡易分析を行います。これにより、銅の純度や不純物の含有量が定量的に評価されます。
最終的な検査結果や品質の詳細は、加工数量ごとに保存されます。これにより、生産プロセスのトレーサビリティや品質管理が確保されます。
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6.再利用され、新たな銅製品へ
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銅製品は幅広い用途で利用され、その需要は様々な産業や分野にわたります。
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建築材料
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電気・電子機器材料
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電線・ケーブル材料
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自動車部品の材料
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医療機器の材料
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航空宇宙産業向けの材料
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インテリア向け材料
銅製品はその多様性と特性により、さまざまな産業や用途で必要とされています。市場の変化や技術の進歩によって柔軟に対応製品を供給しています。
神田重量金属株式会社では、資源のリサイクルを通じて持続可能な社会へ向けた取り組みを行っています。
7.銅による製品(まとめ)|様々な製品として
様々な製品として身の回りで使用されています。
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銅スクラップの種類一覧
ピカ1号銅線・光特号銅線・Millderry・光亮銅
ピカ2号銅線・ピカ銅B
ピカ2号銅線(変色・くすみ線)
ピカ2号銅線(焼き銅線)
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ピカ2号銅線(黒ピカ)
ピカ2号銅線(メッキ銅・亜鉛メッキ)
異形ピカ銅・四角ピカ銅(海外規格で多い銅線)とは?
エナメル銅線(太・細)
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ナゲット銅【雑ナゲット】
込故銅【mix銅】
≫銅板(屋根材の銅)
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丹銅【亜鉛銅】
塗装銅【塗料付き銅】
蛇腹銅【わた付き銅】
テープ巻き銅【ダスト付き銅】
多層銅【マルチ】
銅ダライ【銅パーマ】
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端子付き銅【圧着銅】
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