携帯電話スクラップとは?

 

 今回は「携帯電話(いわゆるガラケー)とそのスクラップのリサイクル」について詳しく解説します。

 スマートフォンとは異なる素材構成やリサイクルのポイントがありますので、そちらはまた下記の記事で解説しています。

 

 

 1. 携帯電話(ガラケー)とは?

 携帯電話、いわゆる「ガラケー」はスマホ以前の携帯電話で、主に通話やメール機能に特化したシンプルな端末です。特徴としては
  • 小型軽量でボタン操作

  • バッテリーは取り外し可能なタイプが多い

  • 液晶画面は小さめ、タッチパネル非搭載

  • スマホに比べると構造がシンプル

 

 2. 携帯電話スクラップの構成金属

 ガラケーはサイズは小さいですが、意外と多様な金属が使われています。主な金属は以下の通り。

  • 銅(Cu):基板の配線や内部配線に使用。電気伝導性に優れています。

  • 金(Au):基板上の接点や端子部分にごく微量使われています。高価ですがわずかしか含まれていません。

  • 銀(Ag):はんだや接点に微量含まれています。

  • ニッケル(Ni):バッテリーケースや一部部品に使用。

  • アルミニウム(Al):外装や内部部品に使われることがあります。

  • スズ(Sn):はんだの主成分です。

  • 鉄(Fe)・ステンレス:ネジや内部フレームに使用されることも。

 

 

 3. 携帯電話スクラップのリサイクルプロセス

  1. 回収
     携帯電話は自治体の回収ボックスや携帯ショップのリサイクル回収に出すのが一般的です。不要になったガラケーは捨てずにリサイクルしましょう。

  2. 分解
     回収後、スクラップ業者が手作業または機械で本体を分解。バッテリーは安全に取り外されます。

  3. 金属分離
     基板や部品から銅、金、銀などの貴金属を化学処理や熱処理で回収します。鉄やアルミは磁力選別や比重差で分けられます。

  4. 精製・再利用
     回収された金属は精製され、新たな電子部品や製品の原料になります。特に金や銅は資源価値が高いのでリサイクル率が重要です。

 

 4. なぜ携帯電話のリサイクルが重要か?

  • 貴重な資源を無駄にしない
     携帯電話1台にはわずかながらも金や銀、銅といった貴重な金属が使われています。これらは採掘コストが高く環境負荷も大きいため、リサイクルが重要です。

  • 環境負荷の低減
     廃棄物として処理されると有害物質が環境に悪影響を与えます。適切なリサイクルにより、有害物質の拡散を防ぎます。

  • 資源循環型社会の実現
     リサイクルされた金属は再び製品に使われるため、持続可能な社会づくりに貢献します。

 

 5. 携帯電話をリサイクルに出すときのポイント

  • バッテリーは必ず取り外す(リサイクル業者によってはそのままでOKの場合もあるが安全確認のため)

  • 個人情報が残っている場合は可能な範囲で消去する(ガラケーは比較的シンプルなので初期化しやすい)

  • スマホとは別に扱うこと(スクラップの処理方法が異なります)

  • なるべく正規の回収ルートに出すこと

 

 

 携帯電話スクラップのまとめ

 携帯電話(ガラケー)は一見小さな製品ですが、多様な金属が使われているため、リサイクル価値は非常に高いです。
 不要になったらぜひ回収ボックスや携帯ショップでリサイクルに出して、環境と資源の両面で貢献しましょう。
 次回はスマートフォンのスクラップとリサイクルについて詳しく解説しますので、お楽しみに!

 

金属スクラップの買取価格のホームページ、佐野重量金属株式会社