ステンレスの鋳物（SCS14・SUS316）を解説
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ステンレスの鋳物
（SCS14）
SUS316は鋳物だとSCS14という製品になる
成分は少し異なっており、鋳物の製造工程から考えると「溶かして流し込む」という工程があります。
そのため、少しでも流しやすくするために「流動性」を高める必要があり「流動性」が求められています。
製品の品質や耐食・防食性、強度などもあまり変わらないため、SUS316に相当するステンレス鋳物とされています。
具体的な成分につきましては、下記の内容となります。
※一般的にSCSの規格はSCS1～18まであります
SUS316の成分
C（炭素） |
0.09以下 |
Si(シリコン) |
1.01以下 |
Mn(マンガン） |
2.01以下 |
P(リン） |
0.045以下 |
S(硫黄） |
0.030以下 |
Ni(ニッケル） |
10.00～14.00 |
Cr(クロム） |
16.00～18.00 |
SCS14の成分
C（炭素） |
0.08以下 |
Si(シリコン) |
2.00以下 |
Mn(マンガン） |
2.00以下 |
P(リン） |
0.040以下 |
S(硫黄） |
0.040以下 |
Ni(ニッケル） |
10.00～14.00 |
Cr(クロム） |
17.00～20.00 |
一般的にステンレス鋼と呼ばれるSUS304などは合金材（アロイ材）になりますが、鋳物系などのステンレススクラップも存在します。
耐食性に特徴をもち、錆びない金属として身の回りで使用されています。
通常のステンレスはSUSと表記されますが、鋳物のステンレスはSCSとされています。
SUS316（ステン材）とSCS14（ステン鋳物）の違いとは？
成分自体にも若干の違いも有り、ステンレスの鋼材と鋳物材の違いは製造工程にあると言えます。
アルミなども同様で、アルミサッシや合金など引き延ばして作ることに対して、鋳物は溶けた金属を型に流し込んで作られます。
- 【鋳物】型に流し込んで作られるステンレス製品
- 【合金】ステン材を引き延ばして作られる（圧延）ステンレス製品
SCS14・ステンレス鋳物のスクラップとしての価値は？
基本的に通常のステンレス・SUS316のスクラップと同様になります。SCSの種類によって異なりますが、SCS14のスクラップは通常のSUS316より高くなる場合があります。
工場発生の場合でお持ちの場合、売り先に交渉してみてはいかがでしょうか？
通常のスクラップとして発生する場合、ある程度数量がまとまっていないとメーカーへの納品も困難となるため、通常通りステンレス屑として扱われる場合が多いと思われます。
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この記事について（著者情報）
金属リサイクルの専門家として金属スクラップを取り扱う神田氏と山崎氏が解説しています。
※7/3追記あり｜滋賀県金属リサイクルブログの記事を担当するライターの【ただの神田さん】についてプロフィールを記載しています…7/4に結婚…
滋賀県金属リサイクルブログの記事を担当するライターの【山﨑社長】についてプロフィールを記載しています。
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