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サーキュラーエコノミー(循環型社会)とは?オランダの事例も交えて解説!

サーキュラーエコノミー(循環型社会)とは?オランダの事例も交えて解説!神田重量金属株式会社、週刊スクラップニュース

 

 2024年2月一部更新_
 私たちの暮らしを持続可能にするためには、サーキュラーエコノミー(以下CE)の考え方が必要不可欠です。しかし日本では、CEの取り組みや技術についてほとんど知られていないのが現状です。
 
 本記事では、CEの概要と、オランダの事例を交えて解説します。

 

 

 この記事は下記の内容構成になります


  1. サーキュラーエコノミーとは?
  2. なぜサーキュラーエコノミーが必要なの?
  3. サーキュラーエコノミーの5つのビジネスモデルとは?
    ≫再生型サプライ
    ≫回収とリサイクル
    ≫製品寿命の延長
    ≫シェアリング・プラットフォーム
    ≫製品のサービス化
  4. オランダのサーキュラーエコノミー事例
    ≫Blue City(ブルーシティー)
    ≫Excess Materials Exchange(EME)
  5. サーキュラーエコノミーの概要についての【まとめ】

 

 

サーキュラーエコノミーとは

なぜサーキュラーエコノミーが必要なのか、神田重量金属株式会社、週刊スクラップニュース
 サーキュラーエコノミー(循環型社会、以下CE)とは、廃棄されていた製品や原材料などを新たな資源として活用し、廃棄物を出すことなくそれらの資源を循環させる経済の仕組みのことです。
 CEの実現に向けた戦略として、
  • 2030年までに、加盟国各自治体の廃棄物の65%をリサイクルする

  • 2030年までに、包装廃棄物の75%をリサイクルする

  • 2030年までに、すべての種類の埋め立て廃棄量を最大10%削減する

 

 という数値目標を掲げており、企業にも対応が求められるようになります。

 

 この流れを受け、様々な企業が自社製品を自社で回収し、材料として再生したり別の製品として再製造したりする取り組みを行っています。
 
 このように限りある資源を有効活用しながら、環境への負担を最小限に抑えて持続可能な社会を作り出す狙いもあるのです。

 

なぜサーキュラーエコノミーが必要なのか

サーキュラーエコノミーとは、神田重量金属株式会社、週刊スクラップニュース

 

 これまでの人類の経済活動は、大量生産・大量消費・大量廃棄型でした。それが人類の経済成長を支えていましたが、その一方で多くの自然環境を破壊しています。
 
 このままでは社会を持続させることができないため、「有害な廃棄物や排出物を出さない」「投入した資源を使い続ける」「自然システムを再生する」という3つの原理で構成する経済モデルが考案されました。
 
 これにより「無駄」を「富」に変化させ、持続可能な社会を実現するためにCEが必要となるのです。

 

サーキュラーエコノミーの5つのビジネスモデル

サーキュラーエコノミーの5つのビジネスモデル、神田重量金属株式会社、週刊スクラップニュース

 

 サーキュラーエコノミーには5つのビジネスモデルがあります。
 
 以下紹介する5つのビジネスモデルは、単独もしくは組み合わせることでサーキュラー型経済モデルに転換するのに役立ちます。

 

 再生型サプライ


 再生型サプライとは、リサイクルや生物分解が可能な原材料の製品や、繰り返し再生し続ける100%再生可能な製品を作ることを指します。
 
 たとえば繰り返し再生可能な繊維を開発するアパレルブランドは、これに該当します。

 

 回収とリサイクル


 不要になったり、寿命を迎えた資源を回収し、リサイクルすることで無駄を減らすことです。日本でも使い終わった商品を回収してリサイクルする企業が多くあるため、イメージしやすいでしょう。
 
 回収された資源は、できるだけ高い価値を維持して長期にわたり利用されることが理想です。

 

 製品寿命の延長


 高品質で耐久性に優れた製品づくりや中古品の修繕や再販を通じて、製品の耐用年数を延長します。これによって価値を生み出す考え方です。
 
 最近は「自社商品の修理施設」を持つ企業が増えています。商品を修理して長く愛用してもらえば、顧客から製品のフィードバックを受けやすくなるので、さらに高品質で耐久性に優れた製品を開発できます。

 

 シェアリング・プラットフォーム


 使われていない資源を他者と共有する考え方です。日本でもオフィスや自動車をシェアする「シェアリング・エコノミー」の考え方が広く普及しました。
 
 このように使用していない製品の貸し借り、共有、交換によって、消費者・企業に対して新たな事業機会を提供するので、経済が活性化します。

 

 製品のサービス化


 これまで売り切りだった製品を従量課金制のようなサービスに切り替える考え方です。製品の所有権は企業にあり、消費者は利用した分だけサービス料金を支払うビジネスですので、無駄がありません。
 
 たとえば海外では、明るさに応じて料金を支払う照明サービスや、走行量に応じてタイヤ代を支払うサービスなどがあります。「製品を売れば終わり」という考え方を根本から変えるビジネスモデルといえるでしょう。

 

 

オランダのサーキュラーエコノミー事例

オランダのサーキュラーエコノミー事例、神田重量金属株式会社、週刊スクラップニュース

 

 サーキュラーエコノミーは、主に欧州が力を入れています。その中でも先進国であるオランダの事例を2つご紹介します。

 

 Blue City(ブルーシティー)


 Blue Cityはオランダのロッテルダムに拠点を置いています。Blue Cityにはサーキュラーエコノミーの起業家・資源・知識・ネットワークが集まり、30社、約100名の起業家やスモールビジネスの拠点となっています。
 Blue Cityで共有するのはアイデアだけではありません。Blue Cityに集まる起業家たちは廃棄物の流れを共有しています。廃棄されたものを別の人が資源として活用するところに、経済的合理性を見出しています。

 

 Excess Materials Exchange(EME)


 オランダ発の廃棄物のマッチングプラットフォーム「Excess Materials Exchange(EME)」は資源の消費を抑え、廃棄物を減らし、資源の再利用を促していくことに注力しています。

 

 企業間で廃棄物の情報を共有し、廃棄物を提供して利益を得たり、資源を低コストで調達したりといった取引が行えるのが特徴です。
 EMEが浸透すると、大量消費・廃棄を前提とした社会から脱却する未来が見えてくるでしょう。

 

 

サーキュラーエコノミーの概要についてのまとめ

サーキュラーエコノミーの概要についてのまとめ、神田重量金属株式会社、週刊スクラップニュース

 

 持続可能な社会を築いていくために必要なサーキュラーエコノミーの概要について解説しました。

 

 日本の行政と企業は連携を強化し、世界をリードするオランダを始め、欧州の方針に見習う必要があるでしょう。

 

 

 

 

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  この記事について(著者情報)

 金属リサイクルの専門家として金属スクラップを取り扱う神田氏と山崎氏が解説しています。

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