モリブデン（Molybdenum）【特殊金属】とは？
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モリブデン（Molybdenum）【特殊金属】
元素記号はMo、原子番号42。銀白色で、主に以下の特性を持ちます
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非常に高い融点（2,623℃）
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鉄と合金化すると高強度・耐食性・耐摩耗性を実現
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酸・アルカリにも強い化学的安定性
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電気・熱の伝導性も良好
そのため、モリブデンは特殊鋼・工具鋼・ニッケル合金・電子部品・化学装置など、過酷な環境で求められる金属として利用されています。
モリブデンスクラップの主な発生源
モリブデンが含まれるスクラップは、さまざまな産業で発生します。単体または合金として使われることが多く、以下のような形で回収されます。
モリブデンスクラップの価値とは？
モリブデンは、市況に左右されるものの比較的高価な金属です。鉄との合金として使われる場合が多いため、「見た目は普通の鉄」に見えるものもありますが、成分分析によって高い価値が判明することも珍しくありません。
高価買取の対象となりやすいもの
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高含有モリブデン合金（例：TZM合金、モリブデン95%以上）
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純モリブデン板・棒材スクラップ
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スパッタリングターゲット材の残材
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ハイス工具（M2、M42など）※コバルトとの併存にも注意
スクラップとしての注意点
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外観での識別が困難（他の銀白色金属と見分けにくい）
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XRF分析や成分ラベルが重要な判断材料
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タングステンやニッケルとの混合に注意（選別ミスで価値低下）
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酸化しやすい粉末・微細チップは扱い注意
また、工場発生品として出てくる削粉などは油分除去の有無によっても評価が変わります。
まとめ：モリブデンスクラップは“高機能リサイクル資源”
モリブデンは、見た目に派手さはないものの、高機能・高温耐性・高価値という三拍子そろったレアメタル。
回収・分析・選別をしっかり行えば、再資源化によって高い収益と環境負荷軽減の両立が可能です。
廃材の中に“ただの金属”に見えるものがあっても、それは実はモリブデンかもしれません。
特殊金属・レアメタルは基本的に金属元素
発生が少なく一般的に見かけることの少ない特殊金属は、見た目での判別も難しいため、専門のスタッフによる検収が必要になります。最近では精度は低いですが、機械による金属の選別機（選別ガン）などもあるため、それを活用すればある程度判別が可能となっています。
※選別を行う選別ガンは様々な種類がありますが、一般的な物は精度が低いためお気を付けください。
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この記事について（著者情報）
金属リサイクルの専門家として金属スクラップを取り扱う神田氏と山崎氏が解説しています。
