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海洋資源鉱物

 

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 この記事は下記の内容となっております。


 ①なぜ海洋資源鉱物なのか
 ②海洋資源鉱物とはどんなもの
 ③海洋鉱物資源の今後の課題
 ④海洋資源鉱物のまとめ

 

 

➀ なぜ海洋資源鉱物なのか

地球上の鉱物資源には限りがあり、いつかは枯渇してしまうかもしれません。また、その資源が新たに発見されたとしても、国と地域によっては紛争の火種になることも考えられます。そこで、日本をはじめ世界各国はまだまだ未知の分野である海底に埋蔵されているであろう豊かな資源に活路を見出し、様々な研究開発が進められてきました。

 特に、元来資源の乏しい地理的環境にある我が国日本では、資源は主に海外からの輸入に依存しており、将来を見据えた経済発展を維持する上で、海洋資源鉱物は重要な次世代の資源として必要不可欠です。幸いにして島国である日本は広大といえる領海、いわゆる排他的経済水域を有していますので、やがては日本経済の生命線なるであろう海洋鉱物資源が日本近海にも豊富に埋蔵されていることが大いに期待されます。

 

 更に、広大な排他的経済水域を有することは、諸外国の干渉を受ける心配がなく、自由に海洋資源鉱物資源の研究開発が推進できるということであり、日本としてはこのような利点を積極的に活用したいところです。

 それでは、そもそも海洋資源鉱物とはどのようなものなのか。大まかに言えば3種類ありますので、下記の項目で説明しようと思います。

 

② 海洋資源鉱物とはどんなもの

 

 A:マンガン団塊


マンガン団塊は、直径が2~10㎝程度の球形を成し、主に米国のハワイ沖やインド洋などの公海での水深4000~6000mの海洋底の堆積物上に半ば埋没するように賦存しています。含有する金属は主に鉄・マンガンですが、開発の対象となる元素としては銅とニッケルがそれぞれ約1%、コバルトが約0.3%含有しています。

 マンガン団塊の断面を見ますと、中心の核から年輪のような模様があり、核を中心に成長していることが理解できます。成長速度は百万年に1mm程度と非常に遅いのが特徴です。また最近の研究では、1000ppm前後のレアアースが含まれていることが判明しており、海外の研究機関からもレアアースに注目した論文も見受けられるようになりました。

 

 B:海底熱水鉱床


海底熱水鉱床は、地下深部に浸透した海水がマグマ等にとり熱せられ、地殻から有用元素を抽出した「熱水」が海底に噴出し、周辺の海水によって冷却される過程で銅・鉛・亜鉛・金銀等の各種金属が沈殿してできたものです。

 一般に海底熱水鉱床は、日本では沖縄や伊豆小笠原海域など500~3000mの海底に賦存しています。日本周辺海域の海底熱水鉱床は、世界的にも比較的浅い水深に賦存しており、日本にとって開発に有利なようです。

 

 C:コバルトリッチクラスト


コバルトリッチクラストは、北西太平洋域の海底に点在する海山の水深約1000~2500mの山頂部から斜面にかけての岩石を厚さ5~20㎝位のアスファルトで覆ったような形態で賦存しています。海水期限と言われ、その成長速度は極めて遅く、百万年でわずか1~6mm程度だと言われています。化学組成は、マンガン団塊と類似した鉄・マンガンを主成分とする酸化物で、含有するコバルトがマンガン団塊に比べて3倍から5倍程度高い(訳0.9%)のが特徴で、名称の由来になっています。また白金を1ppm(1g/t)前後含むのも特徴で、最近ではレアアースも約2000ppm含まれていることが確認されています。

 このコバルトリッチクラストは80年代初頭に、ドイツの研究グループにより経済的ポテンシャルが期待される資源として最初に注目され、多くの国々が様々な海域で調査を行ったそうです。 

 そのきっかけは、70年代末に勃発したザイール・シャバ紛争を契機とした、世界的なコバルト需給の混乱による価格高騰で、先進諸国にとってその供給源の確保が急務となった事だそうです。

 

③海洋鉱物資源の今後の課題

上記で紹介しました海洋鉱物資源も次世代の資源として期待される一方、やはり海底に埋蔵されていると言う性質上、陸地の鉱山開発とは比較にならない程の困難があります。

 

大まかな例として・・・

 

・資源として評価するための鉱物の量や鉱質、賦存状況を綿密に調査を要する

・海底に埋蔵されている鉱物の賦存状況に応じた採鉱、鉱物の引き上げ作業を容易にする技術開発の必要

・鉱石の特性に応じた鉱物の選別作業や精錬する際の技術開発の必要 

・日本の領海以外での鉱物調査を円滑に進めるための交際的な協調体制の構築

・海洋生物の生態系を保護する上での対策の作成

・上記で述べた調査と技術開発を支援するための政府による資金援助

 

④海洋資源鉱物まとめ

今述べた課題をクリアすることができれば、経済発展に欠かせない新たな資源として着目されている海洋鉱物資源の商業生産も、現実的に可能となるでしょう。一刻も早く、日本はもとより、世界各国の海洋資源鉱物の調査・研究開発が円滑に進み、海洋資源鉱物の実用化で持続可能な安定した世界経済の実現が待たれます。

 

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 金属リサイクルの専門家として金属スクラップを取り扱う神田氏と山崎氏が解説しています。

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