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非鉄金属が使用される製品と今後

 

私たちの身のまわりにあふれている金属製品。世界には約4000種類の金属があるとされており、その大部分が鉄ではない金属、すなわち「非鉄金属」に属しています。今回はその「非鉄金属」について、問題点や解決するための取り組みなどを紹介します。

 

 

非鉄金属とは

 

金属は大きく「鉄」とそれ以外の金属「非鉄金属」に分けられます。この鉄だけを除外する分け方には明確な基準があるわけではありません。金属の生産量をみると、鉄だけが圧倒的に多いので、鉄を分けて考えるようになったのではないか、とされています。そして、この「非鉄金属」というくくりも、とても曖昧で幅が広いので、さらに以下の3つに分類されています。

 

 □ベースメタルとコモンメタル

生産量が多く、製錬も容易なことが特徴。銅、亜鉛、アルミニウム、錫(すず)などがこれに分類され、鉄道車両や自動車、貨幣など様々な分野で大量に使用されています。

 

 □レアメタル

存在量自体が少なかったり、抽出に技術や費用が必要だったりと、入手するが困難であることが特徴。リチウム、マンガン、チタンなどがこれに分類されます。その名の通りとても希少な金属であり、パソコンやスマートフォンなどの電子機器の材料としても使用され、現代社会でとても重要な役割を果たしています。

 

□プレシャスメタル

貴金属のことであり、金、銀、プラチナなどがこれに分類されます。アクセサリーとしての使用がポピュラーですが、電子機器や医療機器としても使用されています。

 

 

非鉄金属業界が抱える問題

 

私たちの生活を豊かにしている非鉄金属ですが、実はいろいろな問題を抱えています。非鉄金属業界が抱えている問題の一部を紹介します。

 

 □海外鉱物資源の供給不足

日本は非鉄金属の原料である鉱物資源のほとんどを、海外からの輸入に頼っています。今までは日本を含むアメリカやヨーロッパなどの先進国が、金属原料の約8割を消費していました。しかし、近年では中国など発展途上国での消費も増えており、資源の獲得競争が激化し、日本への鉱物資源の供給が不安定になることが懸念されています。

とくに、レアメタルはハイテク産業の発展にともない、需要が供給を上回る可能性もあり、安定的な獲得が課題となっています。

 

 □製錬コストの増加

鉱石から金属を取りだす過程のことを製錬といいますが、近年では原料中の不純物の増加や、電力コストの増加により、この製錬にかかるコストが増加しています。コストが増加することにより、非鉄金属業界への負担増えるため、発展を妨げる危険性があります。

 

 □地球環境の破壊

鉱山を次々と開拓することによる自然破壊や、製錬などをする際に発生する二酸化炭素が地球環境を破壊するとして問題になっています。とくに二酸化炭素は地球温暖化の原因とも言われており、世界規模での課題となっています。

 

 

問題解決のための取り組み

 

これらの問題を解決するために、非鉄金属業界ではさまざまな取り組みをおこなっています。ここではその一部を紹介します。

 

 □資源獲得、製錬コスト削減のため海外進出

日本にもかつては鉱物資源が豊富にあり、輸入に頼ることなく鉱物資源を供給できていた時代がありました。しかし、鉱物資源の枯渇や急激な円高などによって採算がとれなくなり、ほとんどの鉱山が閉山となっているのが現状です。そのため、海外から輸入することは避けられません。そこで、日本の企業が海外の鉱山に進出し、採掘に取り組んでいます。これにより、より安定した鉱物資源の供給を望むことができます。

また日本の企業は高い採掘技術をもっているので、製錬コストを削減することができるのも大きなメリットです。

 

 □限りある資源を有効に使うため資源リサイクルの推進

海外にはまだ多くの鉱物資源がありますが、限りがあります。とくに、精密機器にはかかせないレアメタルの近年の需要がすさまじく、今後の供給不足への不安はぬぐいきれません。そこで日本では、これらの限りある資源をむだなく使うために、金属製品や電化製品のリサイクルを積極的におこなっています。

日本には発掘できる資源はほとんどありませんが、製品として出回っている金属は大量にあります。これらを回収して再利用することは、鉱物資源の供給不足への対応策として非常に有効だと言えるでしょう

 

 □環境保全のため二酸化炭素の排出量削減

地球温暖化の原因と言われている二酸化炭素。金属を製錬する過程ではとくに大量のエネルギーを消費し、多くの二酸化炭素が排出されます。非鉄金属業界では、二酸化炭素の排出量を減らすため、製錬技術の強化や、省エネルギー対策などさまざまな工夫をおこなっています。

 

 

まとめ

「非鉄金属」というと馴染みのないもののように思えますが、実は私たちにとって非常に身近であり、現代人の生活には必要不可欠な存在です。そして、今後の発展のためにも欠かすことはできず、枯渇しないように供給し続けていく必要があります。非鉄金属業界がかかえている問題は、消費者には関係のないことのように思われがちですが、とくにリサイクルに関しては消費者の意識や行動が大きく関係しています。

一人ひとりが自覚をもち、今後の非鉄金属業界を守っていく意識をもつことが大切です。

 

 

〈おまけ〉非鉄金属の今後の需要

 

2021/03/02現在の判定では過大評価されている銅相場は、本当に過大評価なのでしょうか?

 

 上がる可能性を考えてみた

・電気自動車の普及

・スーパーサイクルによる製品価格の上昇を伴う上げ

・未来都市ラッシュ(トヨタのウーブンシティのような街の設計)

日本では相場と需要を嚙合わせるならこの3点ではないでしょうか?

特に未来都市の建設は関西でもあり得ない話ではなく、大阪あたりで始まるような妄想をしています。恐ろしい量の銅が使用される可能性がありますよね。

なんて妄想をしてみました。

 

 

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