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水素ステーションとは?普及状況や計画について解説

 

近年、燃料電池自動車(FCV)が徐々に普及しつつあります。FCVは水素を燃料として走ります。2002年2月、4社共同で日本初の水素ステーションが完成してから約19年が経ちました。その後も継続的に、日本は国を挙げて地球温暖化対策の一環として、カーボンニュートラル(脱炭素社会)の実現を目指しています。
 
本記事では、水素ステーションの概要と現在の普及状況、今後の計画について解説します。

 

 

 この記事は下記の内容構成になります


 ・水素ステーションとは?
 ・水素ステーションのシステムや種類
  ≫水素ステーションの3つのシステムとは
  ≫水素ステーションの2つの種類について
 ・水素ステーションの現在の普及状況
 ・今後の政府の計画
 ・水素ステーションについてのまとめ

 

 

水素ステーションとは

 

 

 

そもそも燃料電池を搭載したFCVやFCバスは、水素と酸素の化学反応によって発電された電気エネルギーがモーターを回すことで走ります。

水素ステーションとは、水素を燃料とするFCVやFCバスに水素を供給する施設で、水素版ガソリンスタンドのことです。FCVは約3分ほどで満充填になり、約500km走行できます。

 

水素ステーションのシステムや種類

 

ここでは、水素ステーションがどのようなシステムで運用されているかとその種類について解説します。

 

 

 

 水素ステーションのシステム

 

水素ステーションは、次の3つの要素で構成されています。

・水素を車両に供給するためのノズルを備えたディスペンサー
・水素を蓄えておく水素タンク
・水素を適切な圧力に高めておく圧縮機

 

高圧で充填するため、ホースの先端はガス器具のカチットのような構造になっています。現時点では、セルフの水素ステーションはまだありませんが、将来的にセルフでも充填できるよう計画が進められています。

 

 水素ステーションの種類

 

水素ステーションにはオンサイト型とオフサイト型、移動型の3つがあります。

オンサイト型とは、水素製造装置を持つステーションのことで、オフサイト型とは水素製造基地などから輸送された水素をを受け入れるステーションのことです。

移動型はオフサイト型の一種で、移動可能になっています。

どの種類のステーションでも、水素を圧縮して蓄圧器に貯め、ディスペンサーを通して自動車に充填します。

 

現在の普及状況

 

 

2021年3月9日現在、全国の水素ステーションは138箇所です。2020年度末までには、計画の160箇所に近い設置数が見込まれます。四大都市圏(首都圏、中京圏、関西圏、北部九州圏)を中心に普及が進む中、長野県、福井県、奈良県、熊本県の4つの未整備県でも初のステーションが誕生することになりました。これにより、全国的なネットワークが一層拡充します。都道府県別の整備状況で見ると、未整備がは残り12県となります。

 

2018年2月に設立された「日本水素ステーションネットワーク合同会社(JHyM)」により、水素ステーションはさらなる広がりを見せました。JHyMとは幅広い企業が連携しており、各都道府県の水素ステーションの利便性向上と効率的な運営に努めています。また、新たにインフラ事業者として東亞合成株式会社がJHyMに参画しました。この結果、11社でスタートしたJHyMの参画企業は25社になりました。

 

今後の計画

 

政府は2025年度までに320箇所、2030年までには900箇所の水素ステーションの新設を計画しています。全国的な普及にはまだ時間を要しますが、FCバスの導入拡大に伴い、大型車の受け入れ可能なステーションも増え始めました。2030年にはFCVを80万台に増やすという目標も掲げています。

 

同時に、FCV需要の最大化も目指しています。FCVをさらに普及させ、水素ステーション事業の自立を目指しています。水素市場の拡大によって水素価格が下がり、FCVの燃料費低減につながれば、FCVと水素ステーション両方の普及が加速する可能性があるでしょう。

 

今後は、FCVの潜在需要が多い地域、交通の要衝地から優先的に整備する計画です。また、水素ステーションでの無人運転を実現するための安全調査や検討もおこなっています。

 

また、これまでは立地場所の安全確保をめぐる規定が厳しく、設置が進んでいない地域が多くありました。しかし、規制緩和によって町中の給油所にも水素充填機の設置が可能になり、普及速度をあげていくことが計画されています。

 

たとえば、ENEOSHDは2022年春から給油所でFCV向けの水素充塡サービスを開始します。岩谷産業も簡易型水素ステーションの建設を推進します。水素ステーション拡大に向けて、関係各社が計画を進めているところです。

 

 

まとめ

 

 水素ステーションの普及はまだまだこれからです。現時点では、スムーズに運用できている状態ではありませんが、カーボンニュートラルを目指す国の施策によって官民一体となり、これからも水素ステーションは増えていくでしょう。
 
水素社会の実現には、FCVと水素ステーション両方の普及が必要不可欠です。徐々に高まりつつある水素エネルギーの需要をさらに拡大するために、効率よくかつ低コストで利用できるよう進化を遂げていくでしょう。

 

 


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