持続可能なまちづくりとは?実現に向けての課題と具体的な取り組みについて
これからの日本は、高齢化・人口減少が進行すると考えられています。地方都市を含めて、経済的発展や生活の質を持続するためのまちづくりが必須だといえるでしょう。
本記事では、持続可能なまちづくりとその課題について解説します。具体的な取り組みについても触れていきますので、持続可能なまちづくりの概要を知りたい方は参考にしてください。
この記事は下記の内容構成になります
・持続可能なまちづくりとは?【概略】
・「人口減少」と「高齢化社会」の問題
・持続可能なまちづくりの主な課題4つ
≫低炭素・循環型のまちづくり
≫高齢社会に対応したまちづくり
≫安全性・防災性の高いまちづくり
≫活力と魅力のあるまちづくり(空き家問題)
・具体的な取り組み
≫市民と自治体の協働
≫都市を集約化する「コンパクトシティ」をつくる
・実現するための取り組みについてのまとめ
持続可能なまちづくりとは
持続可能なまちづくりとは、住む人にとってストレスが少なく、健康で住みやすい環境を目指して創り出すものです。日本国内の各都市がそれぞれ持続可能なまちづくり実現に向けた基本方針を公表しています。その中で各都市が掲げている方針はおおむね以下の通りです。
・都市のコンパクト化
・公共交通網の再構築
・都市の低炭素化
・住民参加型のまちづくり
・高齢社会に対応したまちづくり
上記のようなテーマがこれからの持続可能なまちづくりにおいて必須となるでしょう。
現在日本が抱える「人口減少」と「高齢化社会」の問題について
人口が減少していくと、特に若年層の流出が多い都市では都市機能を維持できなくなるという懸念があります。
日本の高齢化率(総人口に対する65歳以上の高齢者の割合)は確実に上昇を続けており、高齢者人口は2020年まで急増し、2025年までに1.4倍に増加すると予測されています。
今後、人口減少と高齢化が加速すれば、UR都市機構などの大規模な公的賃貸住宅団地への子世代の入居も減少するでしょう。その結果、空き家率が増え、コミュニティが機能しなくなることで、地域活力の衰退も考えられるでしょう。社会および生活様式の変化に合ったまちづくりが早急に求められています。
持続可能なまちづくりの主な課題4つ
持続可能なまちづくりを実現するためには課題があります。都市機能を集約し、コンパクトな空間で住民が安心して住める環境を作るには、それぞれの課題をクリアすることが重要です。
ここでは、主な課題を4つ挙げてそれぞれ解説します。
低炭素・循環型のまちづくり
都市の社会経済活動(家庭・業務・運輸部門)に起因する二酸化炭素排出量は、約5割におよびます。
現在郊外にある公共施設や医療施設が低炭素化の妨げの一因となっている可能性があります。都市の低炭素化を図るため、都市機能の集約化を目指すまちづくりや、低炭素建築物の整備促進などが必要です
高齢社会に対応したまちづくり
大都市郊外の大規模住宅団地およびその周辺で、人口減少、高齢化、施設の老朽化が顕著になっています。現状のままだと、高齢者の居住施設、医療・介護サービス提供施設等が不足することが想定されます。
高齢社会に対応するために、階段の多い場所をフラットにしたり、徒歩圏内の生活利便施設を増やしたりする必要があるでしょう。
安全性・防災性の高いまちづくり
東日本大震災をきっかけに都市の防災への意識が高まりました。大都市の駅周辺での安全確保、その周辺の密集市街地の整備、老朽化マンションの安全性向上などが急務です。
たとえば大都市の拠点となる駅周辺では、商業・業務施設や鉄道駅などの様々な用途の空間が高密度に集まり、連続しています。これらを安全性・防災性を考えた構造に改善しなければなりません。
活力と魅力のあるまちづくり(空き家問題)
地方都市では、長期間利用されていない空き家をどう活用するかが課題として挙がっています。 空き家の総数はこの20年で倍増しています。空き家のうち「賃貸用または売却用」よりも、利用予定のない「その他の住宅」の増加率が大きいところが問題です。
空き家が多く発生することにより、防災性の低下や防犯性の低下、衛生面の悪化、景観の悪化などの問題が出てくる可能性があります。
持続可能なまちづくりに向けた具体的な取り組み
持続可能なまちづくりにおいて、多くの自治体で取り組んでいるのが「市民と自治体の協働」と「コンパクトシティ」です。
低炭素・循環型のまちづくり
持続可能なまちづくりを実現するためには、地方公共団体のスタッフだけではマンパワーが足りません。官民が既存のストックを持ち寄り、不足する部分を補いながら緊密な連携を図る必要があります。
また、行政のみによる取り組みの限界を打破するため、民間事業者のビジネスチャンスを創出する工夫を適切に盛り込む必要があるでしょう。
低炭素・循環型のまちづくり
まちの規模を小さくして、一定の密度を維持しながら徒歩や自転車公共交通の利用がメインになる都市形態のことを「コンパクトシティ」といいます。
コンパクトシティをつくるにあたり、利用の少なくなった公共施設を統廃合したり、介護施設などを中心部に集約したりしてあらゆるサービスを効率化することが可能です。住民がサービスを利用しやすくなると人の動きも活発になり、地域コミュニティの活性化にもつながります。
またコンパクトシティの効果としては、行政サービスの提供エリアを合理化できる点も見逃せません。公共施設などの維持管理費用を軽減できるため、行政運営コストの無駄が減ります。
持続可能なまちづくりを実現するための取り組みについてのまとめ
持続可能なまちづくりを進めるにあたっての課題は、多様で複雑なものが多く、長期的な計画と確実な実践が不可欠です。
人口減少と高齢社会はこれからどんどん進んでいきます。今後も官民協働で持続可能なまちづくりを適切に実施していく必要があるでしょう。
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