鉛スクラップってなに?
鉛スクラップとは?
鉛(なまり、英: Lead、独: Blei、羅: Plumbum、仏: Plomb)とは、典型元素の中の金属元素に分類される、原子番号が82番の元素である。元素記号は Pb である。
鉛の精錬方法について
原料は方鉛鉱が最も重要であり、焙焼工程および還元を経て粗鉛が取り出され、ついで湿式法または乾式法により精錬される。 まず選鉱により純度を高めた方鉛鉱を焙焼により酸化鉛とし、ついでコークスにより還元して粗鉛を得る。
また直接製錬法では、焙焼により一部を酸化鉛とし、これを残りの硫化鉛と反応させるもので、エネルギー的に有利な反応であるが選鉱の度合いを高める必要がある。
湿式法
湿式法は電解精錬によるもので、電解液にヘキサフルオロケイ酸水溶液、陽極に粗鉛、陰極に純鉛を使用して電気分解を行う。鉛よりイオン化傾向が小さいヒ素、アンチモン、ビスマス、銅、銀、金などの不純物はスライム状の陽極泥として沈殿する。
酸化還元電位の接近している不純物であるスズは電解精錬では分離しにくいため、鎔融状態で水酸化ナトリウムで処理しスズの除去を行う。これにより99.99 %程度の純度の地金が得られる。
乾式法
粗鉛を鎔融状態として脱銅→柔鉛→脱銀→脱亜鉛→脱ビスマス→仕上げ精製の順序による工程で不純物が除去される。
脱銅
鎔融粗鉛を350 °Cに保つと鎔融鉛に対する溶解度が低い銅が浮上分離する。さらに硫黄を加えて撹拌し、硫化銅として分離する。この工程により銅は0.05 – 0.005 %まで除去される。
柔鉛
700 – 800 °Cで鎔融粗鉛に圧縮空気を吹き込むと、より酸化されやすいスズ、アンチモン、ヒ素が酸化物として浮上分離する。
柔鉛(ハリス法)
500℃程度の鎔融粗鉛に水酸化ナトリウムを加えて撹拌すると不純物がスズ酸ナトリウム Na2SnO3、ヒ酸ナトリウム Na3AsO4、アンチモン酸ナトリウム NaSbO3 になり分離される。
脱銀(パークス法)
450 – 520 °Cに保った鎔融粗鉛に少量の亜鉛を加え撹拌した後、340 °Cに冷却すると、金および銀は亜鉛と金属間化合物を生成し、これは鎔融鉛に対する溶解度が極めて低いため浮上分離する。この工程により銀は0.0001 %まで除去される。鎔融鉛中に0.5 %程度残存する亜鉛は空気または塩素で酸化され除去される。
脱ビスマス
鎔融粗鉛に少量のマグネシウムおよびカルシウムを加えるとビスマスはこれらの元素と金属間化合物 CaMg2Bi2 を生成し浮上分離する。この工程によりビスマスは0.002 %まで除去される。
鉛スクラップの発生場所や管理方法
鉛スクラップは、鉛の廃材を指しますが、非常に重たく柔らかい特徴があります。そのため、薄い鉛などであればハサミやカッターナイフで切ることも可能です。
主に解体工事などからの発生で鉛管や板鉛などがあり、工場発生では鉛コロや硬鉛など様々です。
保管する方法としては、フレコンやコンテナなどの容器にいれて、雨などがかからない場所での保管が推奨されています。
自動車に使用されるバッテリーなども、中に鉛の板が使用されています。
鉛のスクラップとしての価値や買取価格
鉛スクラップの価格は鉛相場によって変動しており、基本的には1カ月の平均値が採用されるアイテムとなっております。
鉛相場などが大きく動いた時などに価格の変動はございますが、鉛スクラップの現在の買取価格につきましては、買取価格一覧からご確認頂けます。
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