2023年の金属スクラップ業界を振り返って【6選】
2023年の金属スクラップ業界まとめ
歴史的物価高による資源相場と製品相場
2023年は企業も一般家庭も物価高による値上げラッシュというイメージは皆さまがお持ちではないでしょうか？
主に去年から続く資源相場の高騰による、価格転嫁や為替なども重なって様々な物が価格上昇となりました。その中でも値上がり（人件費を除く）のイメージが強いものをピックアップしてみました。
- 燃料・ガソリン・物流費
- 電気代・光熱費
- 食料品（野菜・卵・小麦・加工食品）
- 税金？
ガソリン価格が過去33年間で過去最高
2023年8月にガソリン価格は過去最高の185.6円/Lとなり、衝撃が走りました。
要因はいくつかありますが、ロシアとウクライナ問題の長期化、サウジアラビアによる減産、為替の影響などがあります。
すぐに解決できる問題でもなく、政府の補助金は延長されていますが、しばらくはこの状態で推移するでしょう。
消費税のインボイス制度開始
2023年10月1日から始まるインボイス制度とは、記載要件である取引内容や消費税率、消費税額などを満たした請求書や納品書を交付・保存するという制度です。仕入れ側は、要件を満たした請求書（適格請求書）を保存することで、消費税の仕入税額控除（課税売上から課税仕入に関する消費税を控除すること）を受けられます。
・【第１章】インボイス仕入れ価格にかかるガイドライン
・【第２章】インボイス仕入れ伝票に関するガイドライン
・【第3章】インボイス出張買取・引取りに関するガイドライン
金相場が歴史上最高水準
日本の一般小売価格で金価格の過去最高値は、2023年12月04日に更新した10,928円/1gです。
世界経済に対しても不安が高まっていることもあり、複数の懸念材料が金相場を押し上げています。
資源相場は全体的に水準が高くは無いため、2024年はさらに上昇することも考えられます。
廃バッテリー相場が約5年ぶりの大台高値推移
2023年10月20日に鉛バッテリー・自動車バッテリーなどの廃バッテリースクラップ価格が上昇し、
- 一般価格で109円（税込）前後
- 問屋価格で120円（税込）前後
鉛相場が上昇していることも要因の一つですが、主に従来の製錬メーカー以外で加工を行う業者が大幅に増加したことにより、発生難があります。
また、冬場の発生難前の手当てや雪による物流混乱前の調達を目的に、11月がピークとなっており、12月は一旦下落しました。
2024年は引き続き上昇する流れはありますので、今後の動向に注目です。
自動車業界大手による不正【アルミ相場への影響】
2023年12月のアルミ相場は弱含みとなっており、追い打ちをかけるように大手自動車メーカーによる不正内容による生産停止が発表されました。
リサイクルされる鉄やアルミの原料は自動車に使用される割合は決して少なくありません。
スクラップダウンされる資源が使用されない可能性から、アルミスクラップへの下落要因はさらに広がる可能性がございます。
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