2022年の金属スクラップを振り返って【6選】
2022年金属スクラップ業界のまとめ
銅相場が歴史上最高価格を更新
ロンドン金属取引所（London Metal Exchange）は3月にLME銅が1万730ドルを記録し、その時点では為替が115円前後で推移していましたが、3月の半ばから大きく円安にも振れました。その時点でも国内銅建値は更新して133万を記録しています。
国内の銅建値の最高値を記録したのは4月22日に137万円に改定されました。
簡単に2022年の最高価格をまとめると下記の状態になります。
1位：4月22日 ￥1,370,000円
2位：4月19日 ￥1,336,000円
2位：6月9日 ￥1,336,000円
LME（ロンドン取引所）が停止事件（青山ニッケル事件）
2022年3月にLMEニッケル（LME Nickel）が異常なほど更新し、10万ドルを突破しました。
7日には3カ月先物が9割以上上昇し、8日には加速して2倍以上、ニッケル関連は混乱を極め、同日で取引停止措置がとられ、その日の契約は全て無効となりました。
通常「青山事件・青山ニッケル事件」とも呼ばれ、中国のステンレス業界の大手「青山控股集団（青山ホールディングス）」による大規模なショートポジションによって起こりました。
異例尽くしの同月、LMEは新しく取引ルールを追加し、値幅制限など、全ての上場非鉄アイテムは前営業日の終値の上下15％の値幅制限という内容となりました。
国内のステンレス相場も大暴落が起こり、週単位で20～50円下がるなど、ステン環境も大きく崩れました。
ロシアとウクライナ紛争による資源高
2022年2月24日、ロシアはウクライナへの侵攻を開始し、様々な資源相場へ影響がありました。
エネルギー関連の問題もあって、2022年を通して様々な影響がありました。
今回の記事内容も一部重複する内容となりますので、基本的な内容は割愛します。
為替が大幅に円安に振れた（一時30％超えの円安）
2022年の為替市場は主要通貨に対して大幅な円安となりました。
米ドル/円レートで2021年の末115.08円から2022年10月には150.15と円安が進みました。
ロシアとウクライナによる問題やアメリカの利上げによる金利格差などで主要新興国も含めての為替変動となりました。
インボイス制度による取引懸念
2022年の10月から申請が始まったインボイス制度（適格請求書等事業者番号）は、2023年より基本的な運用がスタートします。
緩和なども日々更新されていますが、今後と更新していきたいと思います。
簡単に説明すると仕入（金属スクラップなどの仕入れ）などで仕入先よりインボイス番号を貰わなくてはいけない、売り先に発行しなくてはいけないなどという内容です。
番号が無い場合、その仕入は経費として扱うことができないという内容となっておりましたが、リサイクル業の場合は影響が限定的と考えます。
スーパーサイクルによる資源相場上昇と製品価格への影響
2021年の記事「スーパーサイクルとハイパーサイクル」でも記載していた通り、2021年は資源相場や原料・エネルギーの高騰が起こり、2022年には材料高による価格転嫁から様々な製品価格が大幅に上昇しました。
最近では物価高など呼ばれていますが、資源相場の影響から物価高へ突入したというストーリーがあります。
また、これも記載していた通りでスーパーサイクル自体は始まったばかりと呼べるでしょう。
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