中古品業者が失敗する理由

 

 〜“仕入れても売れない”ワナと、その先にある出口戦略〜

 「リサイクルショップを始めたけれど、利益が出ない」
 「在庫が増えるばかりで、回らない」
 そんな声を現場でよく聞きます。

 中古品ビジネスは、見た目よりずっと難しい

 “エコで儲かりそう”というイメージで飛び込んだ結果、多くの業者が数年以内に撤退を余儀なくされています。
 本記事では、中古品業者が陥りやすい失敗のパターンを整理し、そこからどう抜け出すかを解説します。

 

 

なぜ中古品ビジネスは失敗しやすいのか?

 中古品業界は、以下のような理由で「仕入れは簡単・販売は難しい」構造になっています。
  • 値段のギャップ

  • 何でも屋になりがち

  • 情報が遅い

  • 仕入ルートが安定していない

  不景気に強いとされているリサイクルショップや中古品の売買業の実店舗型は非店舗(ネットサイトやフリマサイト)にシェアを取られているものの現物が見れる点では今後需要の高い商売となっています。  しかしそんなリサイクルショップなども店舗型は年々減少しており、廃業・倒産も多くなってきました。  

 

 値段のギャップ


 さっそくリサイクルショップや中古品の核心になる部分ですが、本来中古品の値段って昔のように店が決めるべきではないんですよね。

 このページを見ている人なら必ず知っていると思いますが、オークションサイトやフリマサイトって、お客さんが価値を決めてますよね? 価値の差益が商売のテーマである以上、店が販売金額を決めるのは本来とは離れてしまいます。(かと言って仕入があるんんで、、、)

 難しく考える話ではなく、自分がお客さんの立場に立ってほしい、買いたいと思える金額を考えて仕入れる、っていう直感的な仕入スタイルが結構大事。

 機械やAIではなく、あなたやスタッフが考えるべきことです。 そこの差益手数料を頂くために、お客様が欲しいものをほしい金額提案していくというのが大切になります。簡単に、シンプルに考えるようにしましょう。  

 

 

 何でも屋になりがち


 いろんなものがある方がいいというのはお客さんは楽しめますが、買いに来る目的のお客様は少ない気がします。

 見込み有料客を獲得する上で、最低限のテーマを決めておきましょう。また、商品の種類が増えるほど、管理費用や在庫費用、幅広い知識が必要になってきます。

 AIが少しづつ課題を解決してくれますが、導入コストを考えれば一定の規模が必要になるでしょう。

 ちなみに、みんな大好き100円ショップなどの仕組みが商売の頂点になるのです。 答えは簡単です、全て(ほぼ)100円のため、個数のみの管理しか必要ないという点、これに関しては、部分的にリサイクルショップも一つの基準点としてやってみても面白いかもしれません。  

 

 情報が遅い(店舗事例)


 日常業務に忙殺され、”流動単価”のチェックができていない店舗は、時代に取り残されたり、廃業している気がします。

 知り合いから聞いた質屋さんの話ですが、令和2年から猛威を振るったコロナウイルスにより、金銭的に困った方が質屋さんやリサイクルショップにブランド物を持ち込むというのが日常のようになっていたそうで、店舗はここぞとばかりに安く、安く、買いあさったそうです。

 しかし、その店舗は仕入れた商品が全く売れなくなったそうです。

 

 安く仕入れ、安く販売しているのになぜ?理由はシンプルで、中古市場へ一定のアイテムが増えた場合、当然需要供給バランスが崩れ、暴落します。

 結果、仕入れ未満でも売れず、閉店したそうです。 このような市場の情報も、オークションサイトやフリマサイトで常に確認していれば、

 補足

オークションサイトやフリマサイトを見る際に注意すべき点ですが、調べている商品の入札人数やお気に入りの人数は把握しておきましょう。

 たとえば1つしかない商品に入札人数が10人いた場合、当然ですが10人の人が欲しいということです。 他にもチェック方法はありますが、それについてはまた後日  

 

 仕入ルートが安定していない


 自社サイトの構築、地元サイト、広告で宣伝、これも当然必要なのですが、ある程度費用と労力が必要になってきます。

 そこでお勧めなのが

 1.スクラップ業者や金属買取業者

 元スクラップ屋、金属買取会社を何件も経営していた私が言うから間違いないです。金属買取業者はスクラップとして買取しているため、販売するときも基本はスクラップとしてなのです。

 そのため、一つの商品として価格を提示すれば売ってもらえることはよくあります。(裏技ではないですが、その際に不要になった金属を売りに行って交遊を深めるとスムーズですよ)

  2.廃品回収業者

 これはスクラップ業者や金属買取業者に紹介してもらうのも一つですが、看板に【廃品回収業者歓迎】と書くだけで意外と来てくれます。

 不思議な話ですが、オーダー(ほしいものを伝えておく)と意外と集めてきてくれたりします。

 ちなみに最近の廃品回収業者は地元フリマサイトなどを活用していることも多いので、そこからアプローチをかけるのも有効かもしれません。(裏技?ですが、取り扱いをしていない商品の案件があった場合、廃品回収業者を紹介してあげると関係性はよくなっていくと思います。)

  3.せどり、転売業者

 先程の廃品回収業社も似ていますが、半同業者であり、相手はプロです。なれないうちは情報交換などをして関係性は深めておきましょう。

 転売業者は転売ヤーと揶揄され、批判されていることも多いですが、全ての転売業者が人を不快にさせるような売買をしているわけではない、というのも事実としてあるのではないのでしょうか?  

 

 高く売ろうとしすぎ


 リサイクルショップや中古品業者が個人活動から店舗型や法人成れなどをした場合、本当によくある話なのですが、安く買って、めちゃくちゃ高く売るスタイル。

 ダメではないのですが、一番最初に触れていましたが、誰が買うんですかそれ? という状態。 いわゆる一本釣り商売ですが、リピーターとして二度とこない気がします。

  中古品を日常の中に、消耗品として、あわよくば嗜好品として、安価で、扱いやすい

 ちなみに面白い二つの実例なのですが価格相場サイトによれば

  • 冷蔵庫 中古|平均価格34,000円
  • 新品の価格|平均価格91,000円

※主観・体感ですが、メインメーカー品で25,000~35,000円(決算書などから推測)

  • 衣類(シャツで検索)中古|平均価格6,600円
  • 新品の価格|平均価格27,000円

※衣料品メーカーなどの原価率は有名ですが、実際のところ20%もないんじゃないかと思ってしまいます。

 この二つを比べると面白くて、原価率と販売価格の乖離、新品と中古品の乖離 とても興味深いですよね、この話はとても長くなるので、詳しくは機会があれば記載します。

 日常の中・消耗品・嗜好品・安価・扱いやすい それに当てはまるのは衣類なんですよね、競合は多いですが、知識をつければやりやすいジャンルだと思います。  

 

 

 ジャンルに関係なく失敗要員は多い


 【理由①】“モノの価値”を見誤る

 新品とは違い、中古品は状態・年式・ブランド・流行・市場ニーズによって価値が大きく変動します。

  • 家電でも「5年以上前」は急に値がつかなくなる

  • ノーブランドの家具は送料負担で赤字になることも

  • 季節外れの商品は回転しない=“寝かせる在庫”に

 「売れる=価値がある」という目利きが欠けると、在庫の山に埋もれます。

 【理由②】仕入れに偏り、在庫過多になる

 知人からの譲渡や引越し現場など、「無料で手に入った=得した」感覚で仕入れてしまうケースは要注意。

 「とりあえず取っておこう」は、後にスペースと資金を圧迫する原因になります。

 さらに、売れない在庫を保管するために倉庫代や人件費がかさみ、在庫が“資産”ではなく“負債”になることも。

 【理由③】販路が限られている

 リサイクルショップを開業しても、

  • 店舗集客に限界がある

  • ネット販売の知識が浅く、活用できない

  • 梱包や発送に追われて本業が回らない

 といった悩みに直面しがちです。結果、商品が動かず、キャッシュフローが止まることに。

 【理由④】買取基準があいまいで無駄が増える

 「これは売れそう」と感覚で仕入れてしまい、実際は売れなかったというケースが頻発します。

  • 動作確認が甘く、販売後のトラブルに

  • 売れ筋と勘違いした商品が数カ月間売れない

  • “とりあえず全部買う”スタイルで不良在庫が増加

 買取基準を数値化・ルール化せずに進めると、無駄な仕入れ=損失になります。

 【理由⑤】“売れなかった時の出口”を知らない

 ここが最も重要で、多くの中古品業者が見落としているポイントです

 売れなかったものは、「処分」するしかない――そう思い込んでいませんか?

 実は、

  • 家電の内部には銅・アルミなど非鉄金属が含まれており、スクラップとして金属買取業者に売却可能

  • 工具や給湯器、機械類などは壊れていても素材価値がある

  • 分解や選別を行えば資源として再評価されるケースも多い

 つまり、中古品としては売れないが、素材としては価値があるという視点が必要なのです。

 

中古品業者にこそ必要な「金属リサイクルの視点」

以下のようなパターンを活かせば、不良在庫をただの“ゴミ”にしなくて済みます。

中古品業者が金属買取業者と連携すれば、“売れない在庫”に出口が生まれるのです。

 

まとめ:中古品業は「目利き」×「出口戦略」で差がつく

 失敗する中古品業者には共通点があります

  • 売れるモノと売れないモノの見極めが甘い
  • 仕入れを増やしすぎて資金・スペースが圧迫
  • 売れなかったときの「出口」がない

 逆に、成功している業者はこうです:

  • “商品”としての価値と、“素材”としての価値を両方見ている
  • 売れ残ったモノを、資源として換金するルートを確保している
  • 買取・販売・リサイクルの三段構えで利益を最大化している

 中古品業は、“売る”だけでは成立しません。出口(再資源化)を含めたビジネスモデル設計こそが、これからの時代に必要な考え方です。

 

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