鉄リサイクルの三つの炉

 

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 現在の鉄スクラップリサイクルや製鉄に採用されている「炉」には大まかに3つの種類があり、昔から一般的に使用されていた高炉は縮小傾向にあります。

 リサイクル原料をベースにした環境負荷の低い電炉に比べ、高炉は鉄鋼石から製鉄・製鋼しています。

 今回はそんな世界でもっとも使用されている金属である「鉄:Fe」に使われる炉を解説していきたいと思います。

 

鉄リサイクルには3つの炉が使われている

 

 世の中にある鉄製品は、高炉・電炉・転炉で生産されています。

 

 高炉による鉄リサイクル


 いわゆる鉄鋼石(鉄が含まれた鉱石)には、不純物が含まれているため、そのままでは使用することが出来ません。

 そのため、高炉(溶鉄炉)で銑鉄(せんてつ・ずくてつ)を取り出します。これを製銑(せいせん)とよばれ、その銑鉄を転炉によって精錬することにより様々な鋼材を作る(製鋼)という2段階の工程があります。

 具体的には鉄鉱石とコークス(石炭を原料にした母材)を交互に投入することにより、コークスは酸素や熱風と反応し、鉄鉱石を溶かします。この際に発生する一酸化炭素は燃焼させて火力発電を行うため、製鋼所の電気に利用できます。

 ただし、コークスなどの炭素を溶かした鉄に溶けてしまうため、鋼の不純物は多くなり、温暖化ガスが増えるという問題があります。

 

 転炉による鉄リサイクル


 転炉単体で使用することは少ないですが、主に転炉には2つの目的があります。

 溶かした鉄から炭素を取り除く脱炭工程は、高炉で使用される還元剤(コークス)が反応した際、還元と浸炭(炭素が混ざる・混ぜること)が同時に起こり、高炉から出来る銃鉄は4%前後の炭素が含まれています。

 転炉内に空気や酸素(ガス)を吹き付けることにより、銃鉄に含まれる炭素を燃やしてしっかりとした鋼材料として品質が大きく上がります。

 また、上記と類似しますが銃鉄に含まれる不純物を除去する目的もあります。酸化燃焼により、短時間で炉の銃鉄は品質の高い鋼となります。

 

 電炉による鉄リサイクル


 近年の主流となっている電炉は、鉄スクラップ資源をベースに使用でき、多品種で小ロットの生産が可能です。

 高炉に比べて設備費用や消費するエネルギーが少ないですが、電気料金の値上げなどで経費コストが上昇したりする場合があります。

 持続可能な社会への取組みやリサイクルの観点から、電炉による鉄リサイクルは今後さらに主流になっていくと思われます。

 

 

 鉄リサイクルにおける炉の使い分けとは?


 現代の製鉄業界では、以下のような役割分担がされています

  • 高炉→転炉ルート:大量生産・高品質重視(自動車、家電、缶など)

  • スクラップ→電気炉ルート:リサイクル効率・環境配慮重視(建築資材、鋼材など)

 電気炉は脱炭素の流れでさらに注目されており、今後は鉄リサイクルの中心になると期待されています。

 

電炉と高炉(転炉)のまとめ

  • 高炉:鉄鉱石から鉄をつくる。CO₂多い。

  • 電気炉:鉄スクラップから鉄を再生。環境にやさしい。

  • 転炉:銑鉄に鉄スクラップを混ぜて高品質な鋼材をつくる。

 社会生活上必ず必要になる鉄の製品は、今後需要が無くなることは無いと言われてます。
 様々な製造業で加工され、身の回りの様々な製品として使用される鉄は、時代の変化に合わせながらリサイクルされ、持続可能な資源活用として活用されています。

 

 

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  この記事について(著者情報)

 金属リサイクルの専門家として金属スクラップを取り扱う神田氏と山崎氏が解説しています。

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